LD(学習障害)の特徴

LDには、知的発達に遅れや、身体的な障害はありません。しかし 読む、書く、計算するという学習に必要な能力のいずれかが低く、 学習に困難を示すような子どもを、学習障害と言います。
音痴、体操音痴、不器用は学習障害とは言いません。何か奇妙な気もしますが。

LDの子どもの目に、文字はどのようにうつっているのか

LDの子どもの目に、文字はどのようにうつっているのか

LDの子どもは、字を正確に書くことができません。
それは文字を文字としてではなく、図形のように認識しているからです。

※LDの子どもの目には、文字と、空を飛んでいるトンビが同じような模様に映っている場合があります。

字と音が結びつかない

※LDの子どもが発音を探す一例
あいうえお、かきくけこ、さしすせそ......と「あ」から順番に音をかぞえて、「み」の音を探す。

文字をかたまりで覚えさせる

LDの子どもは文字を、音や文字の構成と結びつけて考えることができない場合があります。

一般的な発達の子どもの場合

一般的な発達の子どもの場合

1. 「みかん」という文字を見る
2. みかんという音が頭に浮かぶ
3. みかんの絵が出てくる

LDの子どもの場合

LDの子どもの場合

※間に音が入るか入らないかというのが、大きな違いです。

「LDの子どもには、「みかん」という文字を見たら、みかんの形が頭の中にすっと出てくるように覚えさせていきます。 このように、LDの子どもには、視覚を利用して文字を教えるということが非常に大事だと言われています。

悪いところばかりに目を向けない

LDと診断されていても、建築家、写真家など視覚を利用する職業で活躍されている方が多くいらっしゃいます。例えば、ある建築家は、自分の頭の中に建物が立体的に浮かぶといいます。建物には、風も吹いて、人も歩いていて、立体的にどの角度からでも建物の形を想像できるとも言います。
このように、立体的に考えることが得意な人のことを視覚優位と呼びます。

料理人にも俳優にも学習障害の方がいます。あれができない、これができないと、悪い部分に目を向けるばかりではなく、その人が得意な部分に目を向けて、脳の傾向に合わせて成長をサポートしていくことが大切です。